大人の麦茶第十五杯目『ネムレナイト2008』

大人の麦茶第十五杯目『ネムレナイト2008』
2008年6月21日 13:30公演 紀伊国屋ホール

観にいってきました!


元気は今回19歳で死んでしまった幽霊役なのです。
もうあらすじタラタラ長々と書いてるだけだよ。

ミハル・エツロウ・うさ吉は3人とも霊界で川柳を読みあう仲で、頼りなさげなお坊さんエッセイの連れてくる客を、こっそりと「ネムレ〜ネムレ〜♪」と歌って癒してあげたりしていたわけです。
そこに記憶がまったくない「トラン」という1人の少女が突然やってきて4人で過ごすことになったのです。

この「ネムレ〜♪」の歌がすごいおかしくて、子守唄合唱でフリがついてるんですよ。
歌う前にタスキ掛けしてヤル気満々なのですが、元気だけちょっとタスキ掛け苦手なのか、アワアワしたりしてました笑

ある日、未亡人ユメコが寺へやってきて「もう私はダメです」などと弱気なことを言うので、エッセイはお寺の講堂で休ませてあげるのですが、ユメコにヒトメボレをしたエツロウが霊界に呼んでしまったため、ユメコが「連れて行って!」と体温計の水銀を飲んで自殺をしてしまいます。

霊界にやってきたユメコとエツロウがイチャイチャしているのをみて、何も知らないトランがうさ吉に「アノ二人は何をしているの?」と聞くと、うさ吉がニヤニヤしながらトランの耳元でセクロス談義を繰り広げます。
「あれはー普通は二人でするもんなんだけど〜ゴニョゴニョ〜んでぇーゴニョゴニョなわけ!」
「なんなら、俺が教えてやろっか?ニヤニヤ」とか言って、トランに「それはミハルとしたいから、いい!」って断られたり。笑


お寺の講堂でユメコが死んでしまったため、エッセイはアメノモリという刑事から犯人ではないかと疑われてしまいます。
もう1人の刑事タカチホは何かがおかしいと真剣に捜査するのですが、「きっとここに住みつく幽霊のせいだ!」とエッセイは言うんだけど、アメノモリは信じてくれません。
そこで、昔から霊が見えるという妹のツバキを呼ぶことにしたのです。

ツバキは一目でタカチホにヒトメボレ。鈍感なタカチホはまったくそのことに気づきません。林兄さんのタカチホ超おもしろかった!デレデレしてるときの演技がすごいギャップあって楽しいのっ。

「ツバキ」が軸なのですが。
うさ吉はツバキの初めての彼氏で、先輩のうさ吉とものすごーくピュアな恋愛をしていました。
うさ吉が自分が死んだ時のことを語るのですが、「手ひとつ繋ぐのもドキドキした」とか
ツバキが「先輩が誰かとキスしちゃう!って卒業アルバムのページの間に紙を挟んだりしてかわいいんだ」とか・・
みんなでカラオケに行ったときに、ミハル(当時ミハルはうさ吉の後輩)がふざけて暗闇でヘビを投げ入れたりしたため、みんな大騒ぎでその時にぶつかった衝撃でうさ吉とツバキは初キッスをしてしまい、浮かれたうさ吉はお酒がぶ飲み。
うさ吉十八番の「チェリー」を歌ったり。帰りのバイクでいい気分だったうさ吉は、ツバキにあげようと道端の花をとりに行くとそこは崖で足を滑らせて落下。そのまま死亡。

ミハルはエッセイの友人で、仲のよかった先輩うさ吉が死んだあとに、ショックを受けるツバキの傍にずっとついていてあげてそのうち付き合いはじめるんだけど、大学受験で遠くへ行くツバキを追いかけるときに、とんでもなくアホなことをしてバイクで転倒しツバキの目の前で死亡。

エツロウはツバキが小さいころにデパートの屋上から車ごと転落して死亡した父親だったわけです。
なので、うさ吉とミハルは本人が嫌がるのに「おとうさん」と呼んでいます。

みんな何かしらツバキに想いを寄せているので、ツバキには3人が見えているそうです。

実はトランの肉体は生きていて、魂だけがさまよっているという事が発覚し、トランの肉体を捜すことになるのですが、ツバキにミハルが「トランの肉体が土砂崩れの中にあるから、タカチホに助けに行ってもらってくれ」と頼むのですが、その途中で今まで見えていたミハルの姿が急にツバキには見えなくなってしまいます。

ミハルはツバキよりもトランのことが好きになってしまったんです。
このままミハルが「成仏」してしまうかもしれないと思った、うさ吉はなにかあったのではないかとミハルに詰め寄り「お前はいつも先輩先輩っ俺を立ててくれるけど、もう俺の方がずっと子供じゃんかよぉおおっ」って悔しくて叫び出します。
ミハルは「先輩はずっと先輩です。俺・・・ツバキとはヤッてないんす。結婚したらヤッちまう予定でしたけど、もし先輩が彼氏じゃなかったら速攻やってました。先輩には隠し事しません!」


うさ吉「・・・ってことは・・もしかしてツバキのやつ・・処女?!(口パク)」
ミハル「多分・・」

うさ吉「もったいねぇええええ!!あんないい女もったいなさすぎて、もったいないお化けがでるぜ!」
ミハル「もったいなお化けは先輩でしょっ」
うさ吉「お前だろ」

とかこんな感動する友情のシーンもあったり。
まさか元気の口から「処女」とか「ヤる」とか「ヤらない」とかそんな言葉が出るとは。
もう始終笑いっぱなしでした。

その後弱気になった、ツバキと良い感じになったうさ吉は「抱いて」といわれて「そんなことしたら、すぐ成仏しちまう!」「なんで?先輩成仏してよ!!」と泣きながらいうツバキに

「もうすこし、お前のことをみていたいんだ」

とかカッコイイセリフをはいたくせに
「私まだ処女なんだからぁ!もうオバサンなのよぉ〜」と言われた瞬間
着物から片腕抜いて裸さらしながら「わかった、俺幽霊だけどいいか?」

って今までの決意はどうなったんだ!と思った瞬間、後ろからツバキの父親のエツロウから「いいわけないだろ!!!!」とパコーンと蹴りいれられてぶっ飛んでました。


結局、トランに惚れたタカチホはトランの肉体を助けに土砂崩れの場所まで行き、
ツバキに惚れているアメノモリも一緒に行ってトランを助けてきます。
トランはずっとミハルが好きで、霊界に残りたいと言ったのにミハルが「お前のことはなんともおもってない、肉体に戻れ」って一喝するんです。
でも肉体にもどったトランには、ミハルがまだ見えていて「やっぱミハル私のこと好きだったんじゃん!」と抱きついてしまいます。
すると、想いを遂げられたミハルは成仏してしまいました。
その後トランはタカチホとくっつき、また男にフラれてしまったツバキはアメノモリといい雰囲気になって帰っていきます。

エッセイは、ユメコの書いた遺書によって疑いも晴れて妹の幸せを祈るのでした。

ミハルとトランのいなくなった霊界では、うさ吉、エツロウ、ユメコがまた川柳を読み合って終わりです。

うさ吉の「恋せよと薄桃色の花が咲く」という川柳で幕が下ります。


感動と笑いの混ざり合った、すごく楽しい舞台でした。下ネタ満載だったけど笑
音楽もなんかロック調でかっこよかったです。赤也を演じる元気しかみたことなかったので、ドキドキしましたが、まさかの「チェリー」アカペラ熱唱とか、片腕脱ぎとかあってすごくオイシイ役でしたよ。
本人もすごく楽しそうにやってるのが伝わってきました。
カテコで、センター取りたい&トランの隣に行きたいのにミハルに邪魔されてずっと端っこに押しやられて「調子のってすんません」みたいにペコペコ謝るそぶりをする元気も可愛かったです。

千秋楽には、元気が物販売り子したそうで・・。なんとうらやましい!

購入したパンフも千円という安すぎじゃないか!?と思う値段で、とっても出演者のコメントも面白かったです。
この舞台までの練習などのブログもいつも楽しく拝見させていただいていたので、本当に観られたことが奇跡のようでした。